Coffee

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当方はコーヒーが大好きで、普段は買って来た豆をミルで敷き、ペーパーフィルターのハンドドリップで淹れて飲んでいます。この方法を使えばかなり美味しくコーヒーを淹れる事が出来るのですが、それなりに手間がかかります。
それで簡単にぱっと飲みたい場合は市販の電気コーヒーメーカーを使用します。粉と水をセットして電源スイッチを入れるだけなので手間はかからず、ある程度よい豆を使えばそれなりに美味しく出来るのですが、さすがにハンドドリップで丁寧に淹れた場合に比べると味は劣ると思います。

この味の差を生む要因としては、以下の3つが考えられます。

  1. お湯の温度
  2. 蒸らし時間
  3. お湯の注ぎ方(単位時間あたりのお湯の量や、回しながら等の粉への注ぎ方)

 1、のお湯の温度ですが、ハンドドリップの場合、やかん等で沸騰させたお湯を別のドリップポットに移してから粉に注ぎます。こうする事によってお湯の温度を100度から92〜95度前後に落とす事が出来ます。これは日本茶の場合と同じで、沸騰したてのお湯では温度が高すぎて雑味が出て来てしまうわけです。以下のリンクのページに解説されています。(リンク切れになっていました)
http://www.cupofcoffee.jp/1652/

 2、の蒸らしは非常に重要で、一度粉にお湯をいきわたらせて十分に豆を膨らませます。
こうする事によって豆からのコーヒーエキスが十分に引き出されるようになります。以下のリンクのページに蒸らし時間の重要性がわかりやすく説明されています。https://www.thecoffeeshop.jp/ct_extraction/steaming-time-hand-paper/
https://santos-coffee.net/onayami/coffee-170107.html

 3、の注ぎ方は、どの程度の時間お湯をコーヒーに浸して抽出するかに関係します。一気にどばっと注ぐか、少しずつゆっくり注ぐかによって味が変わってきます。この要素はドリッパーの種類によっても大きく変わってきます。例えば1つ穴のメリタ式は適当にお湯を注いでも、穴が1つでゆっくりお湯が落ちて一定の抽出時間が維持できますが、3つ穴式のカリタや円錐型のコーノやハリオでは、落下速度が速いので、お湯の注ぎ方を自分でコントロールする必要があります。(それだけ自由度があるということになります)
各社ドリッパーの違いをまとめたサイトがあります。
http://seminarbox-note.com/2015/09/13/dripper-hikaku/

 それで、一般的なドリップ式の電気コーヒーメーカーは、スイッチを入れると適当な間隔でお湯がコーヒ粉に注がれるだけなので、上記の1から3のポイントはほとんど何も考慮されていません。以前からこの3つの要素を自由にプログラムできるようなコーヒーメーカーが出来たらいいなと思っていたのですが、同じ事を考える人はいるもので、ハリオ社からすごい製品(Smart7)がリリースされました。
http://smart7.jp/index.html

これは上記3つの要素を自由にプログラムできるという超すぐれもので、やられた!といった感じですが、さすがにお値段もすごく(54,000円!)、簡単に手が出せる代物ではありません。まさにコーヒーメーカーのフェラーリ、ポルシェといったところです。

 そこで市販のコーヒーメーカーに一手間加えて、できるかぎりハンドドリップで淹れた味に近づけるための外部装置をRaspberry piを使って作ってみました。それがこれです。

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左端の青いLEDがUSB Wifiアダプター

この装置は市販の電気コーヒーメーカーのACコンセント部分に取り付けるもので、コーヒーメーカー本体の改造等は一切行いません。コーヒーメーカーの電源のON/OFFだけを時間制御します。
当方はタイガー魔法瓶のACC-A060-Kという製品を組み合わせました。電源をいれるとお湯が注がれるだけの極めてシンプルなもので、お値段も2500円程度と非常にお手頃です。
https://www.tiger.jp/front/productdetail/confirm?productId=ACC-A060

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タイガー魔法瓶のACC-A060に接続

外部装置は写真の黒いボタンで、コーヒーを何カップ淹れるか(2〜6杯)を選択します。液晶にCap数が表示されます。あとは、赤いボタンを押せば通電開始します。
それで、最初に一定量のお湯が注がれると、通電を止めて蒸らしに入ります。蒸らしが終わるとまた通電してお湯が注がれ始めます。

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黒ボタン:Cap数設定、赤ボタン:Start、LEDは赤が動作中点滅、黄色が通電表示

この装置は、以下の3つの時間をカップ数ごとにプログラミング設定できます。

  • 初期お湯投入時間
  • 蒸らし時間
  • 蒸らし後の通電時間

これにより、最初に説明した1〜3の要素のうち、2の蒸らし時間を自由に設定する事が可能になります。

1のお湯の温度の制御は、根本的な機器の作り込みが必要なので、元のコーヒーメーカーのままで何もしていません。このタイガーの製品はシャワー状に注ぐので、熱湯よりは温度が下がっているように思われます。(測っていませんが)

3の抽出時間ですが、このタイガーの製品はメリタと同じ1つ穴タイプのドリッパーを使用しています。そのため落下時間はゆっくりなので、特に制御は行わず、メリタ式と同じ考え方(ある程度適当にお湯を注いでも抽出時間は1つ穴の落下速度で決定される)になります。

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蒸らし中の様子(豆が古くてあんまり膨らんでない。。)

 機器の内部構造は別に詳しく紹介できればと思いますが、Raspberry piはWifiでネットワークに繋がるので、上記の3つの制御時間をPCやスマホ等から変更できます。
これによって好みの味に追い込んだり、豆によって変更したりすることが可能になるわけです。

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Raspberry pi A+を使用し、スイッチサイエンスのユニバーサル基盤上に回路を実装

それでこの装置で淹れたコーヒの実際の味の違いですが、自分で言うのもなんですがなかなかいい線いってます。ハンドドリップに近づいたと思います。ヽ(^o^)丿

詳しい内部構造や、Raspberry piでどのように制御を行っているかは、別のポストでご紹介できればと思います。

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コーヒーは、普段はハンドドリップで淹れているのですが、朝など急いでいるときは面倒なので、コーヒーメーカーを購入しました。

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選んだのはメリタのアロマボーイという機種です。ものすごく小振りで小型のカップ2杯分しか淹れられませんが、そのレトロなデザインとカーラーリングに惹かれて購入しました。
グラスポットにドリッパーが乗っているのですが、こちらは普通の一つ穴のメリターのものと同じタイプで、電源スイッチのみというシンプルな構成です。
非常に簡単に使えて、意外とおいしく淹れられるので、最近はもっぱらこちらを使っており、ハンドドリップはたまにしかやらなくなってしまいました。

それでこの大きさならガラスポットを使用せずに、直接カップにドリップできるのではないかと思い、色々試してみました。
保温用のプレートが熱くなり、そこに直接カップを置くのは嫌なので、薄いコースターをその上に置きました。丸くて大きさがぴったりの物を、たまたま新宿ルミネの「アタッシェ ドゥ イデー」という店で見つけました。(カピス貝のコースター)薄いですが、裏にコルクが張ってあるので、熱も問題ありませんでした。

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同じメリタの1×1タイプのドリッパーを使用した例です。こちらが高さが最も低く、高さ7cmくらいまでのカップが使用できます。

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メリタのアロマタイプはもう少し高さが高くなります。高さ6.5cmのカップを使用しています。
(カップはスカンジナビア

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メリタの陶器型のドリッパーも使用できます。いろんなドリッパーを変えて遊べます〜

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だんだん無精になってきて、簡単ドリップのコーヒもこれで淹れています。こちらはさらに高さが低いので、イッタラ・ティーマのマグカップ(高さ8cm)にも対応できます。水の量は、目盛りで1.8ぐらいがベストです。
カップの上に乗せるタイプ(写真はマキシムのちょっと贅沢な珈琲店)が、うまくぴったりとフィットします。

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コーノ(珈琲サイフォン社)のビンテージ・コーヒーミルを入手しました。

ピンを持ち上げて挽きの粗さを調整する独特の構造

 

正月休み気分が抜けず、仕事いやいやモードが充満し、こんな時の現実逃避行動として良くやるのが古本屋巡りです。週末前の金曜日夕刻に早々に会社を引き上げ、阿佐ヶ谷にあるお気に入りの古本屋「コンコ堂」に行きました。

コンコ堂に向かう通りに、リサイクルショップがあるのですが、なんとは無しに覗いてみたところ、このミルが目に入りました。最近のミルに無いデザインで、ちょっとレトロな感じなのですが、金属のメッキ部分はさび等全くなくピカピカです。裏をみたらなんと、コーノ製ではないですか! コーヒー器具のページで紹介していますが、当方はコーノの木製のミルを愛用しており、その性能は非常に高く、折り紙付きであります。

もうコーノではミルを作っていないので、たまにオークション等で中古で出品されているのですが、かなり高額(〜数万円)で取引されています。まあ高いだろうな〜と思って値札を見ると、なんと1500円! 興奮して即、購入しました。

当方が持っているコーノのミルは、刃の部分が鋳物製のものですが、こちらは下の写真のように星形の部品が組み合わされた独特の構造です。コーノのミルで定評のあるのはこのタイプのもので、非常に均一に豆を挽く事ができます。

星形の鋼板が組み合わされた刃の部分

粉を受ける引き出し部分は、プラスチック製です。残念ながら静電気が発生して粉が張り付いてしまいます。
何か金属製のトレー等を探して入れれば改善できると思われます。

粉を受ける引き出し部分

コンコ堂で入手した「京都カフェ案内」

コンコ堂では木村衣有子さんの「京都カフェ案内」を見つけました。以前紹介した沼田元気さんの喫茶店の本のように、装丁が非常にすばらしいです。
こちらも非常にきれいな状態で、500円という安価な価格で購入できました。
また京都に行きたくなりました。

ミルコレクションと京都:六曜社の包装紙

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東京喫茶店案内

以前から気になっていた、沼田元氣さんの「東京喫茶店案内」と「喫茶店百科大図鑑」を入手しました。どちらも新刊ではもう発売されていないので、古本で入手しました。

装丁が非常にすばらしく、細部にわたって凝りに凝っています。例えば表紙の裏(見返し)にさりげなく包装紙の図柄(日光陶器と書かれています)が使われていたりして抜群のセンスです。

日光陶器の見返し

また写真が実に良い感じで、おそらくフィルムカメラと思われますが、ちょっとレトロな色合いがとても素敵です。

間に「茶話」という短いエッセイが挟まれていますが、執筆陣が豪華で、例えばよしもとばななや渡辺満里奈、それからなんと水木しげるさんが書いているのには驚かされました。当方は東京都調布市在住なのですが、水木さんは調布市在住で地元の有名人であり、昨年(2010年)はゲゲゲブームにわきました。「喫茶店百科大図鑑」の方には鬼太郎がコーヒーを飲んでいる、とてもすばらしいイラストも掲載されています。どうも沼田元気さんはガロでも活動されていたようなので、そのつながりなのでしょうか?

なにより沼田さん自身が書かれているコラムがすばらしく、上記の美しい写真やイラストもあわせて、手に取って眺めているだけで幸せな気分になってきます。(その時おいしいコーヒーがあれば言うこと無し)

出版社が倒産したために、新刊での入手が出来なくなったようでとても残念です。最近はなにかと電子書籍が話題になっていますが、この本を所有するような喜びは、電子書籍では到底得ることは出来ないでしょう。

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非常に楽しみにしていた、泉麻人さんの新刊「東京ふつうの喫茶店」が発売になりました。

泉さんが自分の足で歩いて見つけた個性的な「喫茶店」をいつもながらの軽妙な語り口で紹介してくれています。

泉さんに近い世代の当方は、「巷にカフェは増えたけど、昔ながらの“喫茶店”はめっきり減ってしまった。カフェラッテやらエスプレッソマキアートやらを紙コップのフタの小穴からチューチュー吸いながら町を歩くのもたまにはいいが、中年男としてはかつて“サテン”と呼んでいたような店の方が落ち着く--」のくだりは大納得であります。

巷ではスタバ等のチェーン店系のカフェが増えており、どこの場所に行っても味や雰囲気など一定の品質が得られるメリットもありますが、旅先などでも同じチェーン店が溢れていたりするのを見ると、本当にがっかりします。

個性的な「喫茶店」の存在は、その街の魅力を司る重要な要素であると思います。
(いい街には、いい喫茶店がある)
本書に紹介されているお店は、どれも読んだら行ってみたくなるようなところばかりであります。
巻末に「定期入れに忍ばせておこう」と銘打たれた、小型マップが掲載されているのが実に心憎いです。

当方、以前から泉さんのファンで、玉電のイベントでサインももらってきました。

玉電イベントでもらった泉さんのサイン

玉電イベントでもらった泉さんのサイン


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