PCオーディオ

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最近Youtubeのオーディオ自作界隈で話題なのが、自作派の友:秋月電子の「広帯域用スピーカーユニット10cm 8Ω 10W」です。

https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-18081/

これは日本の北日本音響のフルレンジスピーカユニットで、なんと価格が1個:330円で販売されています。ただフレームはペラペラの鉄板で、マグネットも小さく、こんなんでまともな音が出るのか?という見た目ですが、これが驚く事に他社の高級ユニットに勝るとも劣らない良音質をたたき出します。

(参考動画:宮甚商店)
https://youtu.be/D9Dm0LMRK6s?si=0Th_eO-YQnGkH9M1

ラジオ用のスピーカーとしても良さそうなんで、秋月に行ったついでに2個買っておきました。それで作ってみたのが写真の黒い箱のスピーカー「HORATONE」です。

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オーディオ好きまたは音楽制作関連の方はご存知かもしれませんが、スタジオのモニターで有名な「AURATONE」というスピーカがあります。当方の知人が愛用していて音を聞かせてもらったことがあるのですが、非常に定位・バランスや鳴りが良くて驚きました。

 auratone-5c-passive-black-pairのコピー1

https://umbrella-company.jp/products/5c-super-sound-cube/

ということでこの秋月ユニットを使って作製したのが、世界の名器オーラトーンのパチモノ:ホーラトーンです。

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ラテン系ヨーロッパ言語では、「H」の音は発音しません。例えば車やサッカー選手の「HONDA」は「オンダ」と発音します。ということで、HORATONEは「(ホ)オーラトーン」と発音していただければ幸いですヽ(^o^)丿
もちろんパチモノということで、日本語の「ホラ」にもひっかけています。

実は当方は木工が大の苦手で、木材を正確に切ったり貼ったりするのが全くだめだめです。ということで今回はカインズで見つけたKumimoku Sukittoという木箱をスピーカーボックスに利用してみました。14cm x 14cm x 15.2cmのキューブ状で、そこそこ板厚もあり、木目もきれいです。そして価格も1個598円と非常にリーズナブルです。これにMDFのバッフル版を前面から取り付けています。実はこの穴あきバッフル版も既製品でこの箱にぴったりハマります。

IMG_3136のコピー

バッフル版の固定方法は接着ではなく、スピーカーユニットの固定ネジにねじ切り型のスペーサーを取り付け、4mmの長尺ネジ(12cm)で背面から固定しています。これで組み立て後の分解も可能にしています。

IMG_3187 IMG_3250

もう一つ苦手なのが塗装なのですが、同じカインズで売っていた「Kumimoku 筆のいらないステインカラーズ エボニーブラック」を使ってみました。ちょうどこの木箱の塗装用に作られていて、ヤマトのりみたいな感じで筆なしで塗装できます。498円の1本でスピーカーボックス2台分余裕で塗装できました。

ということで、HORATONEの楕円形のラベルをパワポで作って両面テープで貼り付けて完成です。塗装が乾く時間をとっても工作は1日で完了しました。

オーラトーンの本物の価格は1台33,000円ですが、ホーラトーンは1台の部品代概算で、約2500円と1/13以下のお値段となります。

では実際の音はどうなんでしょうか? 単なる主観になりますが結構いい線いってると思います。

やはりとても330円のユニットの音には聴こえない、噂どうりの実力で驚きました

Musical Fidelity A1の中身をLM3886に入れ替えて、発熱の少ないアンプに改造した件を前の記事で紹介しました。
それで、流用していた電源部のコンデンサーの耐圧が不足しているため、新しいものに交換しました。

左:オリジナル 右:交換したコンデンサー

若松通商で4個1000円で売っていた、エルナーのFor Audio 8200μ/35Vに交換しました。
オーディオ用なのに非常にリーズナブルです。
オリジナルより高さがあるので、横に寝かせて両面テープで基板に貼付けました。

入れ替えたA1内部

電源電圧 27Vに対してコンデンサーの耐圧35Vでスペック内に入り、これで安心して使用できます。

A1 LM3886バージョン完成!

Rogers-MacPlus-A1

シャーシを組み立てて、音出し・エージングを行っていますが、LM3886のサウンドは良好です。
あと、Rogers、MacPlusとのデザイン・コンビネーションもとても気に入っています。

中身だけ入れ替えシリーズ第2弾完成

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液晶Mac Plusのオーディオ再生系は、自作の真空管アンプとRogers LS2の組み合わせで使用しています。真空管アンプは発熱がかなりあり、冬は暖かくて良いのですが、夏場は暑苦しくて電源を入れる気がしなくなります。

夏場だけでも半導体アンプに変えたいところですが、当方が持っているのはイギリスのMusical Fidelityという会社のA1というモデルです。Rogersに組み合わせるならイギリス製だろうということで、20年くらい前に購入したものです。

Musical Fidelity A1

このA1は半導体アンプなのですが、真空管アンプでよく使用する「A級」動作をさせているのが特徴で、そのためものすごく発熱します。ケースの天版がヒートシンクを兼ねているのですが、しばらく通電していると手で触れないくらい温度が上昇します。
まあこのA級動作のためか、真空管アンプのようなキャラクターがあるのですが、発熱による「暑苦しさ」もそのままです。

同じ発熱があるのなら真空管アンプの方がいいやということで、このA1はあまり使用しておりませんでした。しかしA1は、MacPlusと同様にそのデザインが非常に魅力的で、処分する気にはなれませんでした。
それならMacPlusと同じように、このA1も中身だけ入れ替えたら面白いかもと思い、Webで色々検索すると、A1の回路図を独自に解析してアップしてくれているMarkさんのサイトを発見しました。

回路図を見ると、入力セレクターの部分は完全にパッシブ構成で、LRのセレクター出力が基板上にジャンパーされていて、簡単にアクセスかつ後段と切り離しできるようになっていました。また電源部は、リップルフィルター用の抵抗を切れば、内部の回路と簡単に分離できることがわかりました。電源部と入力セレクタそしてVRとSP端子だけ利用して、小型のパワーアンプを内蔵すればA1のデザインを生かして組めそうです。

それで、組み込み用のアンプですが、小型ということではICモジュールが考えられます。以前PhilipsのTDA1552QというICで組んだことがあり、まあ悪くなかったのでそれを使おうかと思ったのですが、色々調べると、NSのLM3886というのが非常に評判が良いのがわかりました。電源の仕様もA1のものがそのまま流用でき、非常に小型なのに保護回路等も全て具備されていて申し分ないです。
肝心の音質の方もなかなか評価が高く、なんとJeff Rowlandという超高価格オーディオブランドのパワーアンプ(Model 10 定価1,365,000円!)にこの1個1000円を切る値段のLM3886が使われているのには驚かされました。
まあこれが逆にLM3886の評価を高めることになったようですが。

LM3886を使用したアンプの基板やキットを販売しているところが色々あって、中で横浜ベイサイドネットのものが部品が実装されていて非常にリーズナブルな価格なので注文してみました。(こちら
高級部品を実装したバージョンもあったのですが、価格差がかなりあるので、当方は標準品を購入しました。
早速、実装してみました。

横浜ベイサイドネットのLM3886基板を実装

取りつけはアルミのL型アングルを適当に加工して、A1中央部のU字型のアルミ放熱ブロックに固定しました。パワートランジスタを潔く取り外して、そのねじを使って取りつけました。

A1シャーシ内部

基板をシャーシから取り外すのが面倒だったので、適当に空中配線して音だししてみました。
LM3886、かなり良いです。評価が高いのもうなずけます。真空管アンプとはキャラクターが異なりますが、普通に再生される音楽に引き込まれます。

LM3886を組み込んだA1

まず、気にしていた発熱ですが、まったく問題になりません。
LM3886自体の発熱も少ないのですが、このA1の広大な放熱板シャーシはそれに対して余裕しゃくしゃくで、長時間使用して天板にさわっても「少しあたたかくなったかな?」ぐらいです。
電源部も、もともとA級動作用のものなのでLM3886に対してはかなり余裕があると思います。

オリジナルのA1については、回路図を公開してくれているMarkさんも指摘しているのですが、色々?がつくところがあります。
例えば電源部のコンデンサーの耐圧が、24Vの出力電圧に対して25Vのものが使用されており、本当に大丈夫なのかと思います。
温度も85度のもので、発熱量のすごいA1のシャーシ内に入れるには余裕が無さ過ぎます。
今回のLM3886に対して、電源部はオリジナルのコンデンサーを使用してみたのですが、電源電圧が27Vくらいあるので耐圧を超えてしまいました。オリジナルのA級アンプでは消費電流が大きいのでドロップして24Vになっていたのでしょう。
たしか耐圧の1.25倍くらいは余裕があるはずなのですが、さすがに怖いので交換用の耐圧の高い新しいコンデンサーを発注しました。まあもう20年もたっているので、交換による音質向上も期待できますし。

オリジナルのA1は音量調整VRのガリ(ノイズ)が非常に多くて、VRがダメになったのかと思っていたのですが、なんとVRがオペアンプのフィードバックに入っているのが原因でした。Markさんもこの部分をいれかえるプリアンプを実装していました。今回は普通のVRの使用方法に結線変更して、まったくガリが出なくなりました。
それと、セレクターSWも具合が悪く、接触不良を起こしてノイズが入ります。この部品の入れ替えも推奨されていましたが入手困難なようです。今のところD/Aコンバータ出力の1系統しか使用しないので、TAPEモニターのバイパススイッチ経由のみ使用しています。

このようになにかと悩みどころの多いA1ですが、筐体デザインは非常に素晴らしく、とても魅力的です。
今回の改造で、このデザインを生かして、発熱や上記の気になる点を改善できたので、とても満足しています。
コンデンサーの入れ替えが完了したら、またご紹介できればと思います。

*この改造等は、個人的に行っているもので、これを見て作成され何らかの不具合・故障・事故等が発生しても、当方は一切責任を負いません。あくまでも自己責任で行い下さい。

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以前作成した「液晶MacPlus」ですが、中身をエプソンのNP-11から、アップルのMac miniに入れ替えました。

Mac miniを入れた液晶MacPlus

作成当初は、主に音楽再生用としてiTunesを利用するためなので、Windows版でもMacOS版でも基本的に違いは無いだろうと思い、ファンレスでコストパフォーマンスが高いNP-11を採用し、Windows-XPの環境で使用していました。

ところが以前の記事にも書きましたが、Windows-XPでのiTunesはカーネルミキサーを通過することによる音質劣化があることが判明し、その後いろいろな再生環境を試したのですが、MacOS上で動作する「Audirvana」というソフトウェアの音質がすばらしく、なんとかこれを使える環境を液晶MacPlus上に構築できないか画策しておりました。

ちょうど非常にリーズナブルな値段の、中古Intel Mac mini(A1176)の出物を発見し、ここぞとばかりに購入して早速入れ替えてみました。
Mac miniのスペックは、Core Duo 1.83GHz , 2GB RAM ,120GB HDで、Snow Leopardが付いており、Intel Macとしてはちょっと古いですが、一応Audirvanaの動作条件をクリアしています。

Windows上で、iTunesを立ち上げている時は特にないのですが、通常の作業画面や他の音楽ソフトウェアを使用している時は「何かが違う」違和感を感じておりました。やっぱりこの筐体には、Mac OSのシンプルで美しいデザインが合っております。

今はまだMac miniの筐体を中に入れただけで、電源ボタンの処理などの課題がありますが、快適に使用できております。
Mac miniは空冷用にファンが使用されていますが、非常に静かで騒音は全く気になりません。発熱も現状では問題ありませんが、夏場は要注意かと思われます。
電源ボタンの投入方法について、Mac mini本体を分解したり、MacPlus の筐体を加工しないで出来るいいアイデアを思いついたので、実装したら別途ご紹介できればと思います。すでにそれ用の部品は購入しており、仮動作ではうまく行きそうです。

液晶MacPlus上で動作中のAudirvana

この「Audirvana」については別途ご紹介できればと思います。

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液晶マックプラスを作成してから、音楽再生環境をitunes(Windows版)+0404USB DACにして、その再生音には満足しておりました。

ところが、本屋で「PCオーディオfan NO.2」という雑誌を立ち読みしていたら、Windows版のitunesはOS内部の「カーネルミキサー」を経由しており、それにより音質変化があるということが書かれていて、非常にショックを受けました。

itunesはMac OSでもWindowsでも同じだと思っていたのですが、Windowsのカーネルミキサー(XP)は内部でサンプリング周波数変換を行っているようで、これによりいわゆる「ビット・パーフェクト」な状態にはなっていないことがわかりました。
CDからアップル・ロスレスでリッピングしてitunesで再生すれば、そのままのビット配列状態でDACに送られると思っていたのですが、どうもそれは間違いであったようです。

このあたりの話は、以下のリンクに記載があります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/136144401.html
http://www.mp3car.com/vbulletin/faq-emporium/88852-faq-what-bit-perfect.html

それで上述の「PCオーディオfan NO.2」を早速購入し、中で説明があったカーネルミキサーをバイパスする再生環境である「MediaMonkey+ASIO output」というのを試してみました。

mediamonky

いやーまいりました。まさに一枚ベールが取れた感じです。
ピアノトリオで比較してみたのですが、空間的な響きの奥行きが増して、ハイハットの高音域が減衰していくディテールが聞こえるようになりました。各楽器の定位もよりはっきりと感じられます。

試しにMacOS(MacBook Pro)のitunesで再生すると、こちらもWin版より音が良いことがわかりました。
PCオーディオfanの記事によると、MacOS版のitunesの再生部分だけをより高音質のものに変える「Amarra」や「Pure Music」等のソフトウェアも出ているそうで、いやはや奥が深い。

当方が使用している、E-muの0404-USBというDACは、価格の割にかなり優秀なようなのでこちらはこのまま使用して、色々なソフトウェアやOS環境で比較してみようと思います。

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