新潟県上越市の「やまぎし農園」に、環境データーモニターシステムを設置し、試験運用を開始しました。

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「やまぎし農園」は主にトマトを栽培していますが、一度でもやまぎし農園のトマトを食べたものなら他のトマトは食べられなくなるような美味しさです。

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やまぎし農園については以下のページに紹介されています。
http://www.local-pressjoetsu.com/member13.html

本機は自宅に構築した気象モニターを極力シンプルに小型化したもので、XIAO ESP32C3コントローラーをベースに1900 mAhの小型Lipoバッテリーに太陽電池パネルを取り付け、これのみで連続的にデータ収集が可能な仕様になっています。インターネット接続は、IoT用格安Simを実装した4Gのモバイルルーターを屋外に設置し、モニターとはWifiで接続しています。

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データ収集項目やセンサーの選択・設置方法他は、山岸さんの長年のトマト栽培ノウハウから得られた知見を元に実装しています。

実際の農園の環境は非常に過酷で、真夏の高温に激しい湿度変化や降雨、これから冬場に向かっての低温や豪雪など予断を許さぬ状況が続きます。はたして本機が実際の農業の現場でどのくらい有益なものになるか、今後が非常に楽しみです。

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8月18日に発売された「ラジオマニア2025」に、「FMエアチェック黄金時代のアナログチューナーを甦らせる! TEF6686を使用したアナログライクなFMチューナーの製作」という記事を書きました。

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昨今のオーディオ界隈の動向で驚くのが「アナログ・メディア」の完全復活です。タワレコなどの大手ショップでは、アナログ・レコード売り場はどんどん拡張されて大変な活気です。また加えてレコードを中心に扱うユニークな個人店も非常に増えており、オーディオメーカーからはプレーヤーのハード新製品も続々と発売され、好循環を産んでいます。
さらにカセットテープも復活の兆しを見せています。大御所や新人でもカセットで新譜や旧譜のリマスターをカセットでリリースしたり、SONYウオークマンの再来を目指したような、高品位なポータブルプレーヤーが新製品で発売されており驚くばかりです。こういった背景もあってか当時のアナログプレーヤーやカセットデッキの高級機は中古市場でも大人気で、異常な高値で取引されています。

ところでこれらアナログメディアの全盛期である70年代から80年代にかけては、いわゆる「FMエアチェック」の黄金時代でした。レコードプレーヤー、カセットデッキに加えてFMチューナが極めて重要な位置を占めていて、各メーカーが鎬を削り、魅力的な製品が多数発売されていました。
当方も当時こういったFMチューナを入手し、カセットに音楽番組を録音(所謂エアチェック)して楽しんでいました。しかしながら現代においてはこの黄金時代のFMチューナーは、このアナログブームの蚊帳の外にあるといえます。中古市場では古いFMチューナーは全く人気がなく二束三文で投げ売りされています。これはなぜなのでしょうか?

まず一番の理由としては、FM放送が95MHzにワイドバンドされたことが挙げられます。これはAM放送をFMに移行する目的で拡張されたものですが、古いFMチューナーは90MHzまでしか対応していないため、このワイドバンドFMの局を受信することができません。民放の主要局がこのバンドで放送されているので、これらが聞けないのは大きなマイナスポイントです。あと古いアナログチューナーは経年劣化により周波数ずれや感度低下、音質劣化などが起こっており、再調整や修理が必要になる場合が非常に多いです。この調整や修理には専門技術に加えて各種の測定器が必要になり、これは非常に敷居が高く困難を伴います。

しかし当時のアナログチューナーはデザイン性に優れ、横型のスケールや重みのあるノブは抜群のチューニング感覚を持っています。そしてスケールやメーター類は美しい照明が施されており大変魅力的です。例えば下の写真は1974年頃に発売されたSONYのST-5150Dで、アナログのFM/AMチューナーです。当時のSONYの勢いを感じさせるクリーンかつ重厚なデザインで、ガッチリとした筐体に分厚いアルミのフロントパネルが取り付けられています。大ぶりなスイッチやノブのカチッとしたタッチが非常に心地よいです。特にグリーンの照明で浮かび上がる周波数スケールやメーターが非常に美しく、チューニング動作の意気が上がります。

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今回は1976年に発売されたヤマハのアナログチューナー:CT-400の中身を、最新のデジタルDSPチップ:TEF6686に置き換えを行ってみました。CT-400は分厚いシルバーのフロントパネルに白木木目のウッドケースという美しいデザインで、北欧やミッドセンチュリー家具のようなハイセンスな佇まいがあります。

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このCT-400のデザインを変えることなく、中身のみをTEF6686に置き換えを行いました。実際の改版にあたっては、以下の条件を設定し対策を行いました。

■チューニングは既存のダイヤル・スケール、ノブを使用し、アナログ感覚で行える。
 →オリジナルのバリコンを精密ポテンショメーターに置き換え、高精度A/Dコンバーターで回転変化を電圧値で読み取り周波数設定を行う。

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■外観デザインには変更を加えない。パネルに新たなスイッチやツマミは設けない。TEF6686の先進機能(マルチパスキャンセル、IFバンド幅可変、チャネルイコライザーなど)を利用できるようにする。
 →既存のつまみ部分に新たな設定機能を割り当てる。

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■上記2つを維持したまま、>90MHz以上のワイドバンドFMに対応する。
 →+10MHzの周波数ワープ機能を設けてワイドFMに対応する

これらの機能は、Arduino Nanoのソフトウェアにて実現しています。受信周波数や信号レベル、S/N、マルチパス強度などはセンターメーターを置き換えた液晶ディスプレー上に表示されます。TEF6686の付加機能(マルチパスキャンセルなど)や+10MHz周波数ワープ機能の設定状態も表示されます。

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ハードウェアは1枚のユニバーサルボード上に実装しています。

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これらの改版によって、デザイン性に優れたFMエアチェック黄金時代のビンテージアナログチューナー:ヤマハCT-400が、現代のデジタルDSPチューナーとして蘇りました。
アナログの大型ノブ、周波数スケールによるチューニング動作はそのままに、デジタルによる安定した高精度のチューニングが実現でき、ワイドFMにも対応できました。さらにマルチパス抑制など、高度な機能も現状のデザイン・ユーザーインターフェースを壊すことなく設定・利用できています。

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記事では当時のアナログチューナの魅力や、チューニングシステムの詳細やハードウェア、ソフトウェアの解説を行なっています。

「ラジオマニア2025」は全国書店、アマゾン等で販売されています。
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2025年1月29日に発売された「ラジオ受信バイブル2025」に、「TEF6686を使ったFMチューナーの製作」という自作記事を書きました。

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TEF6686はNXP Semiconductorsより発売されている、主にハイエンド・カーオーディオ/ホームオーディオ用をターゲットにしたラジオICで、このチップが搭載されたラジオのレビューでその受信性能や高機能が高く評価され注目されています。

内部はLow-IF構成のDSPを使用したフル・デジタル処理で行われており、I2Cインターフェースからの制御で設定・動作を行います。特にデジタル処理による、FM向けマルチパス抑制機能やチャネル・イコライザーを実装しており、これらの機能はメーカー製品では超ハイエンド製品(20万円以上〜)でのみサポートされているものです。

日本のFM波はアナログ変調方式で、その音質劣化の要因として挙げられているのがマルチパスによる影響です。これは放送アンテナからの電波がさまざまなルートを通って時間遅れを伴って受信機に到達し、それらが合成されることによって不快な歪みを発生するものです。これを避けるには指向性の高い外部アンテナを使用する方法がありますが、近年はDSPのFIRフィルターでデジタル的にこれをキャンセルする手法が取り入れられています。

本機はこのTEF6686の性能を確かめるために、単体で動作するボックス型のFMチューナーにまとめたものです。TEF6686チップと外部部品をシールドケースに実装したモジュールを入手することが可能で、これをArduino Nanoのコントローラーでソフトウェア制御を行なっています。

ケースは無印良品のモップケースを使用し、前面パネルにはノイズの少ない液晶表示部とアナログのシグナルメーターを具備しています。この他マルチパス・チャネルイコライザーの設定ボタンと機能表示LEDがあり、自由な組み合わせでこれらの機能をON/OFFできます。

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液晶表示部には選局した局名・周波数情報のほか、信号強度、ノイズ、マルチパス強度の表示がされます。TEF6686はIFフィルターのバンド幅を56 KHz から 311 KHz の範囲で16 種類も設定可能です。前面パネルのボタンで設定した帯域幅は液晶上部右に表示されます。

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記事ではハードウェアとその実装方法、ソフトウェアの解説を行なっています。最後にマルチパス抑制機能の評価として、NHK-FM時報880Hzのトーンを受信してWaveSpectraによる歪率測定結果を掲載しています。

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本機は当方が今まで作成したラジオ・チューナーの中でも非常に高い品位の再生音質が得られています。今回はFM受信専用ですが、本チップを使用したAM・短波のDX受信に特化した通信型受信機の作成も検討しています。

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三才ブックスより発売された「ラジオマニア2024」に、「レトロラジオを現代風にアレンジ! 縦型FMホームラジオの製作」という記事を書きました。下の写真が作製したラジオの外観です。

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 少し前になりますが、2021年にNHKで放映された「カムカムエヴリバディ」という朝ドラがありました。祖母、母、娘の3代のヒロイン全てがラジオで英語講座を聞いて英会話を学び、その時代にふさわしいラジオ受信機が小道具でフィーチャーされるという、ラジオ好きにはたまらないドラマでした。特に初代ヒロイン安子(上白石萌音)が使用したラジオが縦型の特徴的な外観をしており、俗称でビリケン型とかミゼット型と呼ばれているものです。

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 この縦型のラジオは海外でも多く作られ、例えばオランダのPhilips社のものがあります。

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 このような縦型のデザインは非常に魅力的ですが、それらを現代風にアレンジして、モダンな外観を持ったFMラジオを作製してみました。見た目は山型のお家のようなデザインで、カラーLCDと明るい色味の2つのツマミを前面に配置しています。スピーカーは上部に配置しており、10cm口径の大きめなプルレンジスピーカを使用し、豊かな聞きやすい再生音を目指しています。

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 実は今回使用したケースは、某インテリアショップの「あるもの」を利用しています。非常に質感の高いプラスチックが使われているので、外部にネジなどが露出しないよう各部の実装を工夫しています。
(ケースに何が使われたかはぜひ本誌記事でご確認ください)

 FMラジオ部には、過去に使用して実績のあるシリアル制御タイプのDSPモジュールを使用しています。従来コントローラーにはLCD一体型のM5Stackを利用してきましたが、半導体不足後に価格が大幅に上昇したため、今回は秋月電子のRP2040コントローラ、2.0インチカラーLCDなど個別部品で構成しています。これによりコストをM5Stackの1/3以下に抑えています。
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 記事ではハードウェアの回路構成とArduinoによるソフトウェアの作製・動作解説を行っています。
オールカラーでの掲載なので、特殊な実装方法なども確認が容易になっております。
 昨今、市販のラジオ、オーディオ機器は特徴的な変わったデザインの物は少なくなっており、寂しい限りです。DSPチップの出現によりラジオの自作は昔より遥かに容易になっています。またコントローラーも低価格かつ、開発ツールなどが全て無料で入手できます。自作でなら自分の好きなデザインで作製できます。本記事が皆様のラジオ・オーディオ機器自作の一助になれば幸いです。

1月30日に発売された「ラジオ受信バイブル2024」に「FM受信用フォークヘンテナ の製作」という記事を書きました。

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FM放送を良い状態で受信するには、外部アンテナを使用する事が有効です。しかし昨今の温暖化による大型台風の増加などの厳しい気象条件を見るに、屋外に高性能な大型アンテナを設置することは倒壊などのリスクが懸念されます。

そこで気軽にベランダなどに設置できて、台風の時などは簡単に撤収できたり、または室内に設置してホイップや簡易フィーダーアンテナを上回る受信性能が得られるようなアンテナは無いものか?

ということで着目したのが、アマチュア無線用アンテナとして定評のあるヘンテナを半分に切って小型化した「フォークヘンテナ 」です。

当方は少年時代にアマチュア無線を始めましたが、最初は50MHz:6mバンドで入門しました。その頃ちょうどこのヘンテナが50MHz用アンテナとしてブームになり、自作して試してみたのですが、噂に違わぬ性能に驚いたことをよく覚えています。今回FM用の受信アンテナを検討する際、「そういえばヘンテナってあったよな?」と当時の記憶が蘇って来ました。フォークヘンテナ はこのヘンテナの変形型で、外観がフォークのように見えることからこの名前が付けられています。

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下の写真が室内に設置したフォークヘンテナ で、長さ90cm、幅60cmの大きさになります。重量は350gと非常に軽量で壁面にも簡単に設置できます。

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ヘンテナ系のアンテナは給電エレメントを上下させて周波数のマッチングを取ります。簡単に調整移動や取り外しができるように接続部にテイシン電機の大電流用の充電クリップ:C-531S-4Bを使用してみました。

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これにより調整が簡単に行え、またすぐに分解できて釣竿ケースなどにコンパクトに収納できるので移動運用にも最適です。

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今回このアンテナの調整、性能評価にnano VNA(ベクトル・ネットワーク・アナライザー)をフル活用しました。VNAではS11、SWRやインピーダンスを周波数スイープして測定できます。これにより各周波数の最適な給電エレメント位置を簡単に見つける事が可能になります。

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VNAによる評価では、まずこのフォークヘンテナがインピーダンス75Ω系である事を確認しました。これはFMチューナーが75Ω入力であることから好都合です。しかしVNAは50Ω系の測定器なので、50/75Ω変換器を自作し、75Ωの終端器でキャリブレーションを行い最終的な評価を行いました。

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記事では給電エレメント位置と最適周波数、SWR値のグラフを掲載していますので、VNAをお持ちでない方でもこのグラフで給電エレメントの最適位置を確認できます。

最後に過去に評価を行った、4エレ八木、ダイポール、室内フィード、ホイップアンテナとの受信性能比較を行った結果をまとめています。今回作成したフォークヘンテナはこれらのアンテナと比べて、非常に良好な結果が得られています。ご興味のある方はぜひ記事をご確認頂ければと思います。

バイブル記事

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宅内IoT化推進で、データ収録用のWebサーバーを複数立てていますが、以前ここでも紹介したRaspberry pi 3をLinuxでWebサーバー化したものをメインで使っています。しかし流石にpi3ではチャンネル数が増えると非力に感じたので、新しいサーバー本体を色々物色しておりました。
Ubuntuが入れば良いので、小型の中古のデスクトップで十分なのですが、最近インテルのN100というCPUを使った超低価格・超小型PCというのがブームになっていて、Windows11が入って2万円くらいで購入できることを知りました。

N100:CPUモデルがそのジャンルの主流なのですが、それよりひと世代前のCPU(セレロンN4000など)を使ったものになると、投げ売り状態でさらに激安で購入できます。メモリも8GでSSDも128GはあるのでUbuntuを入れるには十分です。そうなるとRaspberry pi 5などを買うよりはるかにコスパ良くlinuxサーバーが構築できます。(電源やケース、SSDなども追加する必要なし)
ということでアマゾンのセールのタイミングを見計って、BMAX Pro B1 miniというモデルを購入してみました。CPUはN4000でRAM 8G SSD 128G、Windows11がバンドルされて、セール価格で1万円を切っていました。Windows11は不要でUbuntuに書き換えるのですが、一応動作チェックしてみてWebブラウズ、Youtubeくらいだったら全く問題ないレベルで驚きました。あとファンレスで無音なのと、M.2 2280 SSDの空きスロットがあってストレージ増設できる点は非常にサーバーに向いています。

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それでこのまま普通に組んで動作させても良いのですが、カラー液晶化したコンパクト・マックSE/30の筐体が余っていたので、このBmax Proを中に入れてみました。

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社会人になった最初のボーナスで買ったのがMac Plusのフルセットで、その後だいぶん経ってからこのSE/30を中古で購入しました。SE/30はデザインをドイツのフロッグデザイン社が行っていたのですが、アップルデザインでは定評のあるジョナサン・アイブが手掛けたものよりはるかに気に入っていました。ということもあってMac PlusとSE/30は捨てることが出来なくて、後にブラウン管のモノクロ画面をカラーの液晶に入れ替えました。これを行ったのが2009年で、それからなんと15年も経ってしまいました。(液晶化の方法は以下のリンクのブログで説明しています)

https://lute.penne.jp/thumbunder/%e6%b6%b2%e6%99%b6mac-plus/

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コンパクトマックは映画バック・トゥ・ザ・フューチャー2でネタにされるくらいの、現代ではほとんど実用性の無いマシンですが、このデザインは今でも大変魅力的です。特にフロッグデザインのSE/30はドイツモダンデザイン(バウハウス、ウルム造形大学)の流れを感じられます。linux web serverとして復活したSE/30、とても気に入っています。

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最近Youtubeのオーディオ自作界隈で話題なのが、自作派の友:秋月電子の「広帯域用スピーカーユニット10cm 8Ω 10W」です。

https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-18081/

これは日本の北日本音響のフルレンジスピーカユニットで、なんと価格が1個:330円で販売されています。ただフレームはペラペラの鉄板で、マグネットも小さく、こんなんでまともな音が出るのか?という見た目ですが、これが驚く事に他社の高級ユニットに勝るとも劣らない良音質をたたき出します。

(参考動画:宮甚商店)
https://youtu.be/D9Dm0LMRK6s?si=0Th_eO-YQnGkH9M1

ラジオ用のスピーカーとしても良さそうなんで、秋月に行ったついでに2個買っておきました。それで作ってみたのが写真の黒い箱のスピーカー「HORATONE」です。

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オーディオ好きまたは音楽制作関連の方はご存知かもしれませんが、スタジオのモニターで有名な「AURATONE」というスピーカがあります。当方の知人が愛用していて音を聞かせてもらったことがあるのですが、非常に定位・バランスや鳴りが良くて驚きました。

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https://umbrella-company.jp/products/5c-super-sound-cube/

ということでこの秋月ユニットを使って作製したのが、世界の名器オーラトーンのパチモノ:ホーラトーンです。

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ラテン系ヨーロッパ言語では、「H」の音は発音しません。例えば車やサッカー選手の「HONDA」は「オンダ」と発音します。ということで、HORATONEは「(ホ)オーラトーン」と発音していただければ幸いですヽ(^o^)丿
もちろんパチモノということで、日本語の「ホラ」にもひっかけています。

実は当方は木工が大の苦手で、木材を正確に切ったり貼ったりするのが全くだめだめです。ということで今回はカインズで見つけたKumimoku Sukittoという木箱をスピーカーボックスに利用してみました。14cm x 14cm x 15.2cmのキューブ状で、そこそこ板厚もあり、木目もきれいです。そして価格も1個598円と非常にリーズナブルです。これにMDFのバッフル版を前面から取り付けています。実はこの穴あきバッフル版も既製品でこの箱にぴったりハマります。

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バッフル版の固定方法は接着ではなく、スピーカーユニットの固定ネジにねじ切り型のスペーサーを取り付け、4mmの長尺ネジ(12cm)で背面から固定しています。これで組み立て後の分解も可能にしています。

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もう一つ苦手なのが塗装なのですが、同じカインズで売っていた「Kumimoku 筆のいらないステインカラーズ エボニーブラック」を使ってみました。ちょうどこの木箱の塗装用に作られていて、ヤマトのりみたいな感じで筆なしで塗装できます。498円の1本でスピーカーボックス2台分余裕で塗装できました。

ということで、HORATONEの楕円形のラベルをパワポで作って両面テープで貼り付けて完成です。塗装が乾く時間をとっても工作は1日で完了しました。

オーラトーンの本物の価格は1台33,000円ですが、ホーラトーンは1台の部品代概算で、約2500円と1/13以下のお値段となります。

では実際の音はどうなんでしょうか? 単なる主観になりますが結構いい線いってると思います。

やはりとても330円のユニットの音には聴こえない、噂どうりの実力で驚きました

学生のころから、電子部品を調達するために頻繁に秋葉原に出向いていたのですが、コロナ以降ほとんど通販ですますことが多くなって、実店舗に足を運ぶ機会は以前より少なくなってしまいました。(交通費より送料の方が安いし)
しかしやはり現物を手に取って形状や状態を確認したり、思わぬ掘り出し物に出会ったりするワクワク感は、現地に実際に足を運ばなければ得られないものです。

秋葉原に行ったら必ず訪れるのが「秋月電子」で、6月に2Fにもフロアーが拡張されたのですが、ここに「掘り出し物コーナー」というのがあります。そこで見つけたのが「ボッシュ製総合環境センサBME680を使用したセンサモジュール」です。これは現用品は1320円で普通に販売されているものですが、なぜか1個だけ300円で出ていて即Getしました。特に不良品でも無いようで、早速動作させ、まともなデータが得られることを確認しました。

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BME680は気温、湿度、気圧が1つで測定できるマルチセンサーですが、加えて「ガス(有機溶剤、アルコール等)濃度」の測定をサポートしています。テストでArduinoのライブラリーからこのガス濃度を取ってみると「GAS = xxxkΩ」という値で出てきて、いったいこれが何を示しているのか?さっぱりわかりません。

そこでボッシュ社のサイトをチェックすると、BSEC(Bosch Sensortec Environmental Cluster )というライブラリーがサポートされていて、これを利用すると上記のGAS値をIAQ(Index for Air Quality)やCO2濃度に変換してくれるのです。そしてなんとBSECはArduinoをサポートしていて、ライブラリーマネージャーから簡単にインストールして利用できます。

https://github.com/BoschSensortec/BSEC-Arduino-library

実際試してみるとこのライブラリーを利用できるプロセッサーは非常に限定されていて、最近よく使っているXIAOのESP32C3などではコンパイルエラーが出て使用できません。いろいろ試して「ESP32 Dev Module」で確実に動作することがわかりました。早速ブレッドボードで組んで、linuxサーバーにデータを送ってGrafanaで表示させてみました。

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IAQは写真のTable4のような定義になっていて、空気の汚れ具合を数値で確認することができます。CO2の値はほとんどこのIAQにリンクしているように見えますが、一応ppm値で出てきます。別にCO2モニターを持っているので比較すると、値の絶対値は目安程度?に考えた方が良いようです。

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このBSECライブラリーはソフトウェアの後処理で換算値を算出するので、よくセンサーモニターでやる一定周期で測定して休止期間中にスリープさせてバッテリー駆動させるような使い方はできません。そのため電源を常時つないでおく必要があります。

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今回掘り出し物でたまたま300円で調達できてラッキーでしたが、普通に購入しても価値のある非常に面白いセンサーです。
あとこれの別機種の新製品でBME688というのが出ていて、これはなんと匂い成分のAIプロファイリングをサポートしています。

https://www.bosch-sensortec.com/…/gas-sensors/bme688/

例ではエスプレッソコーヒー豆とドリップ用コーヒー豆の匂い成分の違いをBME AI-Studioでモデリングしています。

https://youtu.be/4vdliMRtxBY?si=4A4DEWqV4ra1i-1S

コーヒー紅茶好きとしては、非常に興味深いので是非試してみたくなりました。

ということで、やはり実際に店舗やコンサートや講習会などに足を運ぶことで、意外な出会いや情報を得ることができるということを実感した、という次第であります。

家庭内のセンサー、環境モニターの測定データ送信先を順次Raspberry pi 3+のUbuntuサーバへ移行していますが、懸案であった「家庭内・消費電力モニター」の改版・移行作業が完了しました。これは2016年に作成したものですが、ラズパイA+を使用してレンタルサーバーにデータ送信し、自前のPHPプログラムでグラフ化していました。

これを宅内LinuxサーバーのGrafanaでグラフ表示させるように改版するわけですが、なにせ7年も前にpython2で作ったシステムなので、この際一気に最新の環境にアップデートしてみました。

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まずラズパイOSを最新版にしたところ、今まで使っていたUSB/Wifiアダプターが認識されなくなりました。どうもチップが古いようで、ドライバーを探すのも面倒なので手持ちのラズパイZero 2Wに載せ換えました。

python2で書いたプログラムは、移行環境ではそのまま動作しなかったので、こちらも最新のpython3に書き換えました。python3だとThonnyも使えるし。同じpythonという名前ですが、2と3ではかなり変更点が多く、特にライブラリー関係で互換性のないものが多数あるので非常に厄介です。

このシステムでは、電流センサーの出力電圧を読むA/DコンバーターにMCP3002というチップを使っており、ラズパイとはSPIで接続されます。python2のSPIライブラリーは「py-spidev」というものを使用していたのですが、これがなぜかpython3環境だとMCP3002からデータを取ってきません。特にエラーも出ないし、デバックする元気もないので「gpiozero」ライブラリを使用してみました。

https://gpiozero.readthedocs.io/en/latest/api_spi.html

当方はこれを初めて使ったのですが、なんとSPIライブラリでMCP3002を直接指定でき、データの取得も非常に楽です。全く問題なく電圧測定・読み取りできました。

次にサーバーに接続するhttpのライブラリですが、python2では「urllib/urllib2」を使用していました。しかしこちらはpython3ではサポートされないので、使い慣れた「requests」に変更しました。

あとサーバー側ではhttp/POSTで受信したデータをデータベース:mysqlに格納するPHPプログラムを作成し、データベースを設定します。測定データがデータベースに格納されることが確認できれば、後はGrafanaでグラフ表示・可視化を行います。

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Grafanaではmin/max/aveのほか、積算値(Total)の表示ができるので、任意の期間で総消費電力の表示が可能です。(例えば1日とか1ヶ月など、秒単位で指定可能)

これで電力会社の請求書との比較が簡単に行えます。もっと複雑な計算がしたければSQLでプログラムすることも可能で、Grafanaのフレキシビリティーの高さは圧倒的です。

今回懸案のシステム移行が完了し、色々面倒はありましたがとても気分がスッキリしました。

現在自宅ではRaspberry pi3 B+をSSDでWebサーバー化して、気象ステーション2号機のデータ蓄積サーバーとして稼働させています。
SSDはmac bookより外して余っていた120GBのものをUSBケースに入れてラズパイに接続しています。
OSは使い慣れたUbuntu系で、piのARM系CPUをサポートしている軽量ディストリ・Ubuntu mateをインストール。pi 3のパフォーマンス&メモリ1GだとGUIを動かすのは無謀なところですが、SSDにしたことでオペレーションだけなら普通に使えました。
非常に順調なので宅内に設置しているセンサー類を全てこのpi3にデータ集約することにしました。

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まず、各部屋に設置している環境ロガーと放射能測定器をこのサーバーにデータ送信するようプログラムの書き換えを行い、サーバー側のPHP作成、データベースエントリー、Grafanaの設定を行なっていきます。これらを作ったのは2017年で6年も前なので、今の開発環境でコンパイルするとエラー出まくりでちょっと手間取りましたが無事完了しました。

放射線レベル移動平均

前はグラフ表示をPHPで自前で書いていたのですが、Grafanaのフレキシビリティーの高さに今更ながら圧倒されました。特にSQL文でデータを加工できるので、放射能測定結果に移動平均を計算して表示させることが非常に楽に実現できました。もっと早くSQL+Grafanaに移行すればよかった。いままでSQLをプログラミング言語として認識・作成することはなかったのですが、非常に便利なのでもう少し文法などを学習してみたいと思います。

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あと、電力消費測定システムと、PM2.5のセンサー、赤外・紫外線測定システムが残っているので順次追加して行こうかと思いますが、電力消費測定システムはpython2.0で書いていて、もう化石のようになっているのでこの際python3かC++に作り替えたほうが良さそうです。

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