会報

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会報 No.42 発行

日本リュート協会は、会報NO.42(2024年2月号)を発行いたしました。
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今号は以下の記事を掲載しています。

・ジュリオ・チェーザレ・バルベッタについて <会所幹也>

・「弾いて、読んで、聴いて!16世紀音楽にどっぷり浸かる1日」@GGサロン(2023/9/11)<坂本龍右>
     参加レポート:<久野美穂、阿矢谷充>

・Xavier Diaz-Latorre さんによる「ミニレクチャー」レポート <小出智子>

・Xavier Díaz-Latorre氏 バロックギター・リサイタル 報告 <竹内 茂夫>

・今村泰典氏マスタークラス報告 <小堀 聡>

・瀧井レオナルド氏 テオルボ・リサイタル 報告 <小堀 聡>

・瀧井レオナルド氏 マスタークラス 報告 <小堀 聡>

・第41回 秋の会員コンサート(関西)報告 <小堀 聡>

・みんなが弾けるリュート曲:In the Bleak Midwinter <小出智子>

・新入会会員 自己紹介

新譜紹介:
・アレッサンドロ・ピッチニーニ リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集 <佐藤亜紀子、西島弘>
・Lute partitas vol 4, Sylvius Leopold Weiss:Jaroslaw Lipski

・理事会からのお知らせ

・添付楽譜
バッハ「オーボエとヴァイオリンの ための協奏曲」より
二楽章・ラルゴ BWV 1060R <蓮見岳人>

会報 No.41 発行

日本リュート協会は、会報NO.41(2023年9月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。

・【追悼】岡本一郎氏を偲んで:<小堀 聡>

・野入志津子氏講習会報告:<小堀 聡>

・バード・イヤーにやってみたかったこと:<坂本 龍右>

・東映70周年記念映画「レジェンド&バタフライ」 リュート監修秘話:
<久野 幹史>

・連載 みんなが弾けるリュート曲 『死は終わりにあらず』 <小出 智子>

・第40回 春の会員コンサート報告

・新譜情報:<会報編集部>

・「完訳とりどりのリュート曲撰」上梓にあたって <中川 祥治>

・総会報告

・理事会からのお知らせ

・訃報 金子 浩氏

・添付楽譜

バッハ「平均律曲集・第一巻」より 8番・プレリュード変ホ短調 / フーガ嬰二短調 BWV 853

― バロックリュート編曲版 <蓮見 岳人>

 

会報 No.40 発行

日本リュート協会は、会報NO.40(2023年2月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。
・「バーゼル・リュート・デイズ」現地報告 <坂本 龍右>
・「バーゼル・リュート・デイズ」に参加して <坂本 龍右>
・バーゼル・リュート・デイズ(Basel Lute Days)参加報告

~ナイジェル・ノース氏&ポール・オデット氏 マスタークラス受講記録~ <会所 幹也>
 去る2022年9月14日から18日の計5日間、「バーゼル・リュート・デイズ BaselLuteDays」 が開催されました。国際音楽学会の研究発表、第2回リュート高等教育会議とさらにはドイツリュート協会のフェスティバルを合わせた、リュ ートに関わる国際的なイベントとしては、世界最大規模のものです。
 この歴史的なイベントについて、開催地バーゼル在住の坂本龍右氏とドイツ在住の会所幹也氏の両者(どちらもマウリツィオ・プラトラ国際古楽コンクールリュート部門1位受賞)による渾身のレポートでお届けします。
 坂本氏の現地報告では、日程ごとの全プログラムについて、的を得たサマリーと坂本氏からみた見どころ・聞き所が解説されています。後に公開されるであろう講演冊子を読み込む際の非常に有効な指針となること間違いなしです。また次の「~参加して」の記事では、坂本氏の個人的な感想や期間中に遭遇した興味深いエピソードなどについて語られます。世界最大のリュート・イベントということでリュート界のレジェンド級奏者(オデット、ノース、ホピー、ベイルズなど)が一堂に会してしているのですが、ここでしか聞けない彼らの会期中に見せた逸話の数々は必読・必見です。
 会所氏のレポートでは、自身が受講したノース、オデットのレジェンドによるマスタークラスのレッスンの詳細が解説されています。日頃の悩み相談から、テクニック、楽曲分析にわたる幅広い項目についてレジェンドのレッスン内容が明らかにされています。


・スペイン巡礼旅行記 <久野 美穂>
 「聖母マリアのカンティガ」や「モンセラートの朱い本」といった、スペインの中世音楽を好む筆者は、キリスト教の三大聖地であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路への旅に出かけたのでした。巡礼者によって歌われ、巡礼中の奇跡を主題とした曲も多く、中世の人々が命がけで目指した聖地とそこへ続く道とはどのようなものだったのか? 現地のグルメレポートも満載のとても楽しい巡礼旅行記です。


・第39回 秋の会員コンサート報告 <小堀 聡>
 本協会では、関西を中心に西日本在住の会員が増えてきたことから、2022 年に西日本支部が設立されました。年2回、春と秋に行っている会員コンサートは、従来は東京において開催してきましたが、この西日本支部設立を機に、春は東京(首都圏)、秋は関西で行うこととなりました。本記事は記念すべき初の関西・会員コンサートのレポートです。コンサートの出演者は 12 組:17名で、そのうち 4 組は関東からも参加しており、大成功に終わりました。


・新譜紹介 <会報編集部>
一般には情報入手が難しいリュートに関する新譜をとりあげ、内容解説を加えています。全部で10枚のリュートに関するマニアックな新譜・CDを紹介しています。

・理事会からのお知らせ

・添付楽譜 <蓮見 岳人>
「ジュリオ・チェザーレ」 よりクレオパトラのアリア「Da tempeste il legno」― バロックリュート伴奏版
 ドイツ在住のリュート奏者 蓮見岳人氏による、ヘンデルのオペラ、ジュリオ・チェザーレのクレオパトラのアリアのバロックリュートによる伴奏譜です。曲目の詳細解説と共にコロナ規制の緩んできたドイツの近況についても触れられています。

・日本リュート協会会報総目次 <米田 考>
 当協会が発足して 22 年以上が経過し、会報として様々な記事を配布してきました。情報がどこにあるのかを見つけるには、なかなか苦労する分量にはなってきており、記憶だけを頼りに探すのは難しい状況になっています。そこで分類別の記事一覧・総目次を作成しました。さすがに22 年も経過すると、「こんなのが載っていたんだ ぁ!」と驚く記事も見つかります。


・編集後記 <会報編集部>

会報 NO.39 発行

日本リュート協会は、会報NO.39(2022年9月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。

 ・第11回マウリツィオ・プラトラ国際古楽コンクール優勝報告 <会所 幹也>
ドイツ在住のリュート奏者、会所幹也氏は、世界で唯一リュートソロ部門を持つ第11回マウリツィオ・プラトラ国際古楽コンクールで、堂々の1位優勝を獲得しました。これは日本人では、2013年第3回大会で1位となった坂本龍右氏に次いで二人目の快挙です。本記事は会所氏ご本人による貴重なコンクールの参加レポートです。

 ・理想の公開レッスンを求めて <小堀 聡>
筆者はこれまで数々のリュート奏者の古楽セミナー やマスタークラスのサポートをする機会があり、その際に自分なりの「理想の公開レッス ン」を実現しようと試みてきました。まだ改善の余地はあるものの、かなり理想に近い形のものが開催できるようになってきています。本稿ではそれらの公開レッスンでの試行錯誤と実際のノウハウについて紹介しています。

 ・ヴィンチェンツォ・カピローラの生涯の記録 <渡辺 広孝>
会報NO.35に掲載した「カピローラ リュートブック序文」の日本語訳から、種々のトピックをピックアップして詳細な解説を加える連載の第3弾は、カピローラの生涯についてです。現在参照可能なカピローラに関する文献から、関連する記録を参照し「カピローラ、イギリス渡航&活動説」や「カピローラ=ヴィダル同一人物説」など、興味深いテーマについて解説しています。

 ・どんな調でも怖くない、手( と積み木)で覚える音階練習 (2) <蓮見 岳人>
「オクターブの中には2つの半音があり、ドレミファとソラシドは全くの相似形、だから12種類ある長音階を全て個別に練習する必要はない」という点に着目し、音楽理論の基礎と実践を、指遣いを覚えながら身につけていく連載の第2弾です。今回は実際の練習方法を、譜例や図式を使って解説します。

 ・みんなが弾けるリュート曲 <小出 智子>
「最初から難しすぎるリュート曲に挫折する人を少しでも減らすために、ちょっとでも簡単で楽に弾ける曲を!」をコンセプトにオリジナル曲を掲載する連載の第4弾です。

 ・会員コンサート報告
いつも使用していた近江楽堂が使用できなくなり、新たにhall60(ホールソワサント)での開催となりました。新しいホールの響きや弾きごごちはどうだったか?演奏者のコメントを掲載しています。

・新入会員自己紹介

・新譜紹介
引き続き非常に多数の意欲的なリュートに関する新譜がリリースされています。特に日本のレコード芸術誌でも特選版に選ばれるようなアルバムも複数あり、実際にリュートを演奏するレビュアーによるディープな解説が掲載されています。

・新刊紹介
・総会報告
・理事会からのお知らせ

・新任理事紹介
日本リュート協会は新たに⻄日本支部を設立しました。それに伴い新たに関西から2名の理事が就任し、活動を開始しています。

 

会報 NO.38 発行

日本リュート協会は、会報NO.38(2022年2月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。

・今村泰典氏マスタークラス報告 <小堀 聡>
国際的に活躍するリュート奏者・今村泰典氏によるマスタークラスのレポートです。昨年10月に京都(+オンライン)で開催されたマスタークラスは、リュート系の受講者の全員が当協会の会員でした。開催の経緯、当時の様子、感染対策など、主催者からのレポートとともに、受講者本人からのコメントを、写真、譜例付きでレポートします。

・今村先生公開レッスンメモ <小出智子>
マスタークラスで受講者と聴講者に配布した資料、受講時のメモ、受講前後の講師との応答をまとめた、かなり詳細なレポートです。カラーの譜例、原典ファクシミリからの譜例、参考動画へのリンクも入っています。

・ポプキンソン・スミス氏退官記念イベントレポート <坂本龍右>
⻑年に渡りバーゼル・スコラ・カントルムで指導にあたっていたホプキンソン・スミス教授の退官記念イベントは、コロナ禍のため、限られた関係者のみの「内輪の会」でしたが、その会に招待され、演奏したバーゼル在住のリュート奏者・坂本龍右氏がイベントの様子を詳細にレポートします。他では触れることのできない貴重なレポートです。

・第 37回 秋の会員コンサート報告
年2回開催の会員コンサートレポートです。近江楽堂での開催は、今回が最後となるかも知れません。

・Le Luth Doré® 出版楽譜・教則本 <小出 智子、阿矢谷 充、米田 考>
楽器の製作・販売だけでなく、楽譜の出版事業も展開する「Le Luth Doré®」の、極めてハイクオリティな出版物を、実物の写真などとともに紹介します。

・新譜情報
コロナの影響もあってか、リュート関係も多くの新譜がリリースされています。動画やデジタル配信サービスへのリンクも掲載しています。

・みんなが弾けるリュート曲 <小出 智子>
「最初から難しすぎるリュート曲に挫折する人を少しでも減らすために、ちょっとでも簡単で楽に弾ける曲を!」をコンセプトにオリジナル曲を掲載する連載の第3弾です。

・バロックリュートで弾いてみる 日本の伝統音楽 <蓮見岳人>
  練習の基本の「キ」は、1回休載とし、今回は、日本の古い音楽をバロックリュート用(それもスコルダトゥーラ!)にアレンジしたものを3曲。


・理事会からのお知らせ

会報 NO.37 発行

日本リュート協会は、会報NO.37(2021年9月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。

・フランチェスコ・ダ・ミラノに挑む 2021 年 〜il divino challenge の舞台裏〜 <坂本 龍右>
バーゼル在住のリュート奏者・坂本龍右氏は現在、画期的なプロジェクト「フランチェスコ・ダ・ミラノによるリチェルカーレとファンタジア全曲の演奏動画の収録」を進めています。
「il divino:神がかり的」と呼ばれ、教皇レオ10世に仕えて当時の音楽家としては破格の評価と待遇を受けていたフランチェスコですが、残念ながら現代ではリュート業界と一部の古楽愛好家以外には、それほど知られていないというのが実態です。本記事は、そんなフランチェスコの音楽に深く切り込んでその素晴らしさを明らかにしてくれるこのプロジェクトの舞台裏について、坂本氏自身の言葉で詳しく解説しています。

・ダンスが踊れないと舞曲は弾けないのか?  赤塚健太郎『踊るバロック〜舞曲の様式と演奏をめぐって』を手がかりとして <永田 ⻫子>
リュート・ソロ曲の多くはパヴァーヌやガイヤルド、バロックの組曲などの「舞曲」からなりますが、これらを演奏する際に「踊りのテンポ」と「弾けるテンポ」 の狭間で悩むことが多々起こります。本記事では、リュート奏者の永田⻫子氏が、赤塚健太郎氏の著作『踊るバロック〜舞曲の様式と演奏をめぐって』を手がかりに、このジレンマに鋭く切り込みます。本記事を読めば、リュートの舞曲を演奏する際の大きな指針になること間違いなしです。

・カピローラの弦の張り方の「秘訣」 <渡辺 広孝>
カピローラ序文中の色々なトピックに詳細な解説を行う連載の第2弾は、「弦の張り方の秘訣」です。リュートのブリッジには構造的な欠陥があり、太いガット弦のバスを張ると、オクターブ弦との間に生じるハイポジションでの音程差が顕著になってきます。本記事ではカピローラ序文中に触れられているこの問題への対処方法(秘訣)を詳しく解説します。

・どんな調でも怖くない、手で覚える音階練習 (1) <蓮見 岳人>
「オクターブの中には2つの半音があり、ドレミファとソラシドは全くの相似形、だから12種類ある長音階を全て個別に練習する必要はない」という点に着目し、音楽理論の基礎と実践を、指遣いを覚えながら身につけていくコスパ満点の練習方法を、譜例付きで紹介します。

・LSA Online Lute Fest体験記 <小出 智子>
2年に一度、リュート界のレジェンドや新進気鋭の奏者を講師に招いて大規模に行われるアメリカリュート協会(LSA)の夏の講習会「Lute Fest」ですが、今年はコロナの影響で初のオンラインでの開催となりました。リュート奏者の小出智子氏が実際にこれに参加し、詳細にレポートします。オンライン開催とリアル開催それぞれのメリット・デメリットにも触れています。

・バロック・リュート低⾳弦の減衰・倍音特性(ガット弦とCD弦) <尾瀬 和雄>
前号の記事「バロック・リュート低音弦の減衰・倍音成分を実測する」の評価方法を用いて、バロックリュートでのガット弦とCD弦の特性の実測を行っています。バスライダー型とスワンネック型の比較データも掲載されています。

・第36回 春の会員コンサート報告
・新譜紹介
コロナの影響もあってか、数多くのリュートの新譜がリリースされています。全部で14枚の新譜の情報を紹介し、動画やデジタル配信サービスへのリンクも掲載しています。

・みんなが弾けるリュート曲 <小出 智子>
「最初から難しすぎるリュート曲に挫折する人を少しでも減らすために、ちょっとでも簡単で楽に弾ける曲を!」をコンセプトにオリジナル曲を掲載する連載の第2弾です。

・総会報告
・理事会からのお知らせ

会報 NO.36 発行

日本リュート協会は、会報NO.36(2021年2月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。

・カピローラのフレットの「謎」 <渡辺 広孝>
前号に掲載した、カピローラ リュートブック序文の日本語訳から、興味深いトピックをピックアプして詳細な解説を加えていきます。
第1弾は、「カピローラのフレットの謎」です。
この序文の中で最も不思議な記述である、「”arpiza”(ハープのようになる)」の謎に迫ります。
これが弦の音に「さわり」を加えるための「ブレイピン」を装着したいわゆる「ゴシックハープ」のようなサウンドを指すものなのか?
ダブルフレットやトリプルフレットの実情はどうか? 
最近再現されたという「ブレイリュート」の正体とは?
これらの視点による解説に加えて、最後に現代の巨匠(オデット、ヤング)による見解も紹介しています。

・調弦さがし、ダウランドの巻 その3 <蓮見 岳人>
ドイツ在住のリュート奏者 蓮見 岳人氏による、ダウランドを演奏する際の調弦、特にフレッティングについての考察に関する3回連続の記事の最終回です。「7コースG調弦リュートにおける裏口純正三度付き、ピタゴラス調律」をチャート付きで解説し、I saw my Lady weep を題材とした誌上ワークショップの試み(カラー版の楽譜付き)を掲載しています。

・バロック・リュート低音弦の減衰・倍音成分を実測する <阿矢谷 充>
バロックリュートの低音弦に金属巻き弦を使用すると、その長いサスティーンを制御する「消音」テクニックが必要になります。このサスティーンを控えめにして量感のある低音を実現する弦としてローデット・ガット弦がありますが、安定性に難がありました。ローデット・ガット弦の音の質感と安定性の両立を目指したのが合成樹脂に金属粉を充填したAquilaのCD:ローデット・ナイルガット弦です。今回バロックリュートに張った金属巻き弦(Aquila D)とローデット・ナイルガット弦(Aquila CD/CDL)の減衰特性を実測して、データでその違いを明らかにし、さらにFFTで倍音特性を解析し音色の違いも目に見える形にしています。
またスワンネックとバスライダーの、異なるタイプのバロックリュートによる違いも測定し、その結果は非常に興味深いものになっています。

・みんなが弾けるリュート曲 <小出智子>
「最初から難しすぎるリュート曲に挫折する人を少しでも減らすために、ちょっとでも簡単で楽に弾ける曲を!」をコンセプトにオリジナル曲を掲載する連載がスタートしました。
ほっこりする作者のイラストも実に魅力的です。

・第35回 秋の会員コンサート報告
コロナの影響で春の会員コンサートが中止されましたが、今回は感染症対策を行い1年ぶりの開催にこぎつけました。記事では参加者によるコメントを掲載しています。

・新譜情報 <編集部>
昨年発売された新譜を中心に10枚の注目録音を紹介しています。
動画やFreeで聴ける音源のリンクも充実。

・理事会からのお知らせ

・添付楽譜 <米田 考>
    - Partita in F-Dur Johann Anton Logy (1650 – 1721)
ロジーはボヘミアの貴族で、その死を悼んでヴァイスがトンボーを捧げたことで知られていますが、その作品はあまり広く知られてはいません。また、信頼できるCritical Editionは存在せず、信頼度イマイチのモダン譜が刊⾏されているだけです。ここでは、ウィーン国立図書館所蔵のファクシミリから新たに起こしたタブラチュアを、原典の間違いと思われる箇所の画像とともに掲載しています。

会報NO.35 発行

日本リュート協会は、会報NO.35(2020年9月号)を発行いたしました。

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今号は、以下の記事が掲載されています。

・カピローラ リュートブックの序文の翻訳 <渡辺 広孝>
ピッチニーニ序文翻訳に続く、重要文献日本語翻訳企画・第2弾として、カピローラ リュートブック序文の日本語訳を掲載しました。
このカピローラの作品を弟子のヴィダルが写した手稿譜には、5ページ半に渡って序文が書かれており、当時のリュートの奏法や弦、楽器の調整方法などを知る上で非常に貴重な資料となっています。
またカピローラ リュートブックは、それが音楽に関心のない人手に渡っても失われることが無いように、楽譜に非常に美しい挿絵が描かれていることでも知られています。(会報表紙をご参照ください)しかもその作品の素晴らしさから、この初期ルネサンス時代のリュート音楽がいかに高いレベルであったかが良くわかるものとなっています。
今号ではまず翻訳文を掲載し、次号以降順次 序文の詳細解説、カピローラ人物像、5コース→6コース・リュート、プレクトラム→指頭奏法の変遷、イザベラ・デステとロレンツォ・ダ・パヴィア(楽器製作家)の往復書簡など 一層踏み込んだ話題について掲載していく予定です。

・調弦さがし、ダウランドの巻 その2 <蓮見 岳人>
ドイツ在住のリュート奏者 蓮見 岳人氏による、ダウランドが使用した調律に関する興味深いリサーチとその実践に関する解説の第2弾です。
今回は実際にリュート上でこの調律を実現するための具体的な手順と方法について解説しています。また話題はダウランドにとどまらず、ゲルレやミーントーン調律一般にも踏み込んで解説しています。なお次号以降でも調律に関する興味深いトピックが取り上げられる予定です。

・会員投稿企画
    あなたはコロナ緊急事態宣言の自粛期間中、どのように過ごしましたか?
・新譜紹介 <阿矢谷 充/米田 考>
    - Paul Beier “John Dowland ‒ What if a day”
    - ダウランドのリュートソング 最近の複数リリースより
近年ダウランドについては、非常に活発にレコーディングが行われており、ソロとリュートソングの新譜について紹介・解説しています。

・新刊紹介
    金澤正剛『ヨーロッパ音楽の歴史』 <永田 ⻫子>
当協会の会⻑である金澤正剛先生による待望の新刊『ヨーロッパ音楽の歴史』が刊行されました。
リュート奏者で金澤氏の教えを直接受けた、永田 ⻫子氏による充実の紹介記事です。

・ダウランドの番外弦使用状況マトリクス <米田 考>
ダウランドは、若い頃は 6 コースリュートを使用し、7コースを経て晩年は 9 コースを使用したと言われており、作曲した年代によって番外弦の使い方は様々です。本記事ではダウランド全作品(ポールトン全集による)の番外弦使用状況が、一目でわかるマトリクスにまとめられています。

・総会報告
・理事会からのお知らせ
・添付楽譜 <米田 考/佐藤 亜紀子>
    - Silvius Leopold Weiss,  Suite F-Dur(Manuscript Harrachより)
    - 《おうちにいようソング/新しい未来へ》 コマンドゼット

会報 NO.34 発行

日本リュート協会は、会報NO.34(2020年2月号)を発行いたしました。

NewsLetter34表紙

今号は、以下の記事が掲載されています。

・第一回 国際リュート高等教育カンファレンス レポート
<上田 朝子>
昨年ドイツで行われた、世界初の国際リュート高等教育カンファレンスの模様をハーグ留学中の上田朝子氏がレポートします。世界のトッププレーヤー(オデット、ベイルズ、ノース、リンドベルイなど)や製作家、学生などのリュート関係者が一同に会して熱い議論を繰り広げています。リュート関係者必見・必読です。

・調弦さがし、ダウランドの巻
<蓮見 岳人>
・蓮見岳人氏 オール・ダウランド リュートソロリサイタル レポート
<小出 智子>
ドイツ在住のリュート奏者 蓮見 岳人氏による、ダウランドが使用した調律に関する興味深いリサーチとその実践に関する解説です。
ダウランドはVarietie of Lute Lessonsの中で、自身が使用するリュートのフレッティングについて説明していますが、それはピタゴラス音律に近いもので、3度音程にしわ寄せが出ます。しかしながらダウランドはあえてその響きを作曲に利用したのではないかとの仮定のもと、ソロ作品、リュート歌曲、ガンバコンソートで検証を行いました。その結果は非常に興味深いものとなりました。
なお次号以降でより実践的な解説が加えられる予定で、非常に楽しみです。

・【公演報告】レクチャーコンサート「星空に響く音楽〜ガリレオ・ガリレイが聴いたリュート音楽〜」@千葉市科学館
<永田 ⻫子>
あのガリレオ・ガリレイの家系はリュートに深く関わりがあり、父親(ヴィンチェンツォ)は高名なリュート奏者・理論家で、弟(ミケランジェロ)も宮廷付きリュート奏者として活躍し優れた作品を残しています。本記事はリュート奏者 永田 ⻫子氏が千葉市科学館で行ったガリレイ家とリュートに関するレクチャーコンサートのレポートで、天文学者であるガリレオ自身も生涯にわたりリュートに高い関心を持ち、弾き続けていたかを解説しています。

・野入志津子氏リュート講習会報告
<⻄島 弘>
オランダ在住のリュート奏者 野入志津子氏によるマスタークラスのレポートです。レッスン内容が非常に良く整理され明快にレポートされており、リュート学習者に大いに役立つ内容となっています。

・ルーカス・ヘニング氏初来日 ミニコンサートと谷根千散策
<西野 潤一>
初来日した若手俊英のリュート奏者 ルーカス・ヘニング氏の東京下町散策とミニコンサートのレポートです。
今時の若手リュート奏者の驚愕すべき演奏能力と音楽に対する考え方が良く解る興味深い内容です。

・ベルリン楽器博物館の所蔵リュートについて
<阿矢谷 充/渡辺 広孝>
ベルリン楽器博物館所蔵の興味深いリュートオリジナル楽器について、その写真と製作家:渡辺広孝氏による解説を加えて紹介します。

・第 34 回 秋の会員コンサート報告
・新譜紹介
Paul OʼDette “Albert de Rippe: Works for lute ‘Un perfaict sonneur de Leut’”
Jakob Lindberg “Jan Antonín Losy: Note dʼoro”
Gábor Tokodi “Music for Mandora”

・ピッチニーニのリュート作品の番外弦使用状況マトリクス
<米田 考>
アーチリュートの発明者ピッチニーニのリュート作品は、すべてが14コースのアーチリュートが必要なわけではなく、それより少ないコース数のリュートで弾ける作品が多数あります。「アーチリュートは持っていないけどピッチニーニの曲を弾いてみたい」という方が、ここで掲載される番外弦使用状況マトリックスを見れば、それを見つけるのに大いに役に立つ事うけあいです。

・『ピッチニーニの序文には出てこない、もうひとつの「リュート」について』 記事訂正 <渡辺 広孝>
・理事会からのお知らせ

会報 NO.33 発行

日本リュート協会は、会報NO.33(2019年9月号)を発行いたしました。

NewsLetter33

今号は、以下の記事が掲載されています。

▪️ピッチニーニの序文には出てこない、もうひとつの「リュート」について
<渡辺 広孝>
前号の「ピッチニーニ特集」で予告された、序文に載っていない謎の楽器「第2の試作リュート:Basslautencister(ベース・リュート・シターン)」について、リュート製作家:渡辺広孝氏が、最新の研究成果に基づき解説します。解明の鍵となる、ピッチニーニが主君:アルフォンソ2世・デステに当てたから手紙から「謎の楽器」の実態に迫っていきます。

▪️本当のリュートとテオルボを守るためにーなぜ歴史が重要なのか
ー2018 年5月、英リュートソサエティーのミーティングで行われたレクチャーからー
<マイケル・ロウ、訳:内田 俊彦>
英リュート協会会報に掲載され大変話題になった、超大御所リュート製作家:マイケル・ロウによる「現代のリュート界に対する問題提起」の完全和訳です。
訳は、イギリスでリュート製作を勉強し、マイケル・ロウ本人にも教えを受けた、リュート製作家:内田俊彦氏です。すべてのリュート関係者必読です!

▪️タブラチュアについての認知研究
<小堀 聡>
認知科学を専門とする龍谷大学・小堀聡教授による「タブラチュア譜の記譜法が楽器演奏における認知過程に及ぼす影響に関する研究」について、その成果の一部をリュートの演奏家・愛好家向けに紹介しています。
「五線譜とタブラチュア譜の記譜法の違いが記憶過程や演奏に与える影響」について、実験データを基に考察されます。

▪️産地直送ハーグ便 第4便
<上田 朝子>
オランダ ハーグ王立音楽院に留学中の上田朝子氏による現地レポート第4弾です。
決死の覚悟で向かった学部最終試験。それを無事クリアした者のみがもらえる「何年も欲しかった、超絶ダサい学校のパーカー」を手にすることはできるのか? 果たしてその結果や如何に?

▪️自己紹介

▪️新譜紹介 Vinicius Perez “The Galant Lute”
▪️添付楽譜 シャイトラー作曲「モーツァルトの主題による変奏曲」
<米田 考>
最近、Weiss以降:18 世後半からロココ時代のリュート音楽に注目が集まっています。この分野で特出した録音であるVinicius Perezの新譜を紹介し、その中で取り上げられている、”最後のリュートの名手シャイトラー”による「モーツァルトの主題による変奏曲」の楽譜を掲載しています。この記事と楽譜を書いた米田理事長は、実際にこの曲を演奏し、当協会主催の野入志津子氏によるマスタークラスをこの曲で受講しています。(次の会員コンサートでも聞けるかも?)

▪️総会報告

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