9月 2021

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会報 NO.37 発行

日本リュート協会は、会報NO.37(2021年9月号)を発行いたしました。

NewsLetter37ss

今号は、以下の記事が掲載されています。

・フランチェスコ・ダ・ミラノに挑む 2021 年 〜il divino challenge の舞台裏〜 <坂本 龍右>
バーゼル在住のリュート奏者・坂本龍右氏は現在、画期的なプロジェクト「フランチェスコ・ダ・ミラノによるリチェルカーレとファンタジア全曲の演奏動画の収録」を進めています。
「il divino:神がかり的」と呼ばれ、教皇レオ10世に仕えて当時の音楽家としては破格の評価と待遇を受けていたフランチェスコですが、残念ながら現代ではリュート業界と一部の古楽愛好家以外には、それほど知られていないというのが実態です。本記事は、そんなフランチェスコの音楽に深く切り込んでその素晴らしさを明らかにしてくれるこのプロジェクトの舞台裏について、坂本氏自身の言葉で詳しく解説しています。

・ダンスが踊れないと舞曲は弾けないのか?  赤塚健太郎『踊るバロック〜舞曲の様式と演奏をめぐって』を手がかりとして <永田 ⻫子>
リュート・ソロ曲の多くはパヴァーヌやガイヤルド、バロックの組曲などの「舞曲」からなりますが、これらを演奏する際に「踊りのテンポ」と「弾けるテンポ」 の狭間で悩むことが多々起こります。本記事では、リュート奏者の永田⻫子氏が、赤塚健太郎氏の著作『踊るバロック〜舞曲の様式と演奏をめぐって』を手がかりに、このジレンマに鋭く切り込みます。本記事を読めば、リュートの舞曲を演奏する際の大きな指針になること間違いなしです。

・カピローラの弦の張り方の「秘訣」 <渡辺 広孝>
カピローラ序文中の色々なトピックに詳細な解説を行う連載の第2弾は、「弦の張り方の秘訣」です。リュートのブリッジには構造的な欠陥があり、太いガット弦のバスを張ると、オクターブ弦との間に生じるハイポジションでの音程差が顕著になってきます。本記事ではカピローラ序文中に触れられているこの問題への対処方法(秘訣)を詳しく解説します。

・どんな調でも怖くない、手で覚える音階練習 (1) <蓮見 岳人>
「オクターブの中には2つの半音があり、ドレミファとソラシドは全くの相似形、だから12種類ある長音階を全て個別に練習する必要はない」という点に着目し、音楽理論の基礎と実践を、指遣いを覚えながら身につけていくコスパ満点の練習方法を、譜例付きで紹介します。

・LSA Online Lute Fest体験記 <小出 智子>
2年に一度、リュート界のレジェンドや新進気鋭の奏者を講師に招いて大規模に行われるアメリカリュート協会(LSA)の夏の講習会「Lute Fest」ですが、今年はコロナの影響で初のオンラインでの開催となりました。リュート奏者の小出智子氏が実際にこれに参加し、詳細にレポートします。オンライン開催とリアル開催それぞれのメリット・デメリットにも触れています。

・バロック・リュート低⾳弦の減衰・倍音特性(ガット弦とCD弦) <尾瀬 和雄>
前号の記事「バロック・リュート低音弦の減衰・倍音成分を実測する」の評価方法を用いて、バロックリュートでのガット弦とCD弦の特性の実測を行っています。バスライダー型とスワンネック型の比較データも掲載されています。

・第36回 春の会員コンサート報告
・新譜紹介
コロナの影響もあってか、数多くのリュートの新譜がリリースされています。全部で14枚の新譜の情報を紹介し、動画やデジタル配信サービスへのリンクも掲載しています。

・みんなが弾けるリュート曲 <小出 智子>
「最初から難しすぎるリュート曲に挫折する人を少しでも減らすために、ちょっとでも簡単で楽に弾ける曲を!」をコンセプトにオリジナル曲を掲載する連載の第2弾です。

・総会報告
・理事会からのお知らせ